スマートフォンでOutlookを使用するを非表示にする
はじめに
企業でMicrosoft365をご利用いただく際に、すべての設定値をデフォルトで利用することはほぼないと思っています。また、会社として利用させたくない機能やアプリケーションも各社それぞれあったりするでしょう。今回の記事ではOutlookに出てくる「アプリをダウンロードする スマートフォンでOutlookを使用する」を非表示にする方法をご紹介します。
開始するボタンで何が起きる?
選択したモバイル デバイスにアプリを簡単にダウンロードできるよう、モバイルアプリをダウンロードするためのQRコードまたはクイックリンクが提供されます。
システム管理者としては
モバイル版のOutlookアプリを利用させるかどうかはさておき、システム管理者としては余計な表示は極力なくしたいが本音ではないでしょうか?これが表示されていることで少なからず利用者から問い合わせが来て対応を迫られることになるからですね。
利用者としては
会社として特にモバイル版のOutlookアプリが制限されていない場合は、最悪表示されていたとしても問題ないでしょう。ただしアプリ利用が制限されている場合においてはただただ邪魔な通知にしかなりません。
通知を非表示にする方法
Outlook on the webで非表示にする場合は、Powershellでの設定となります。利用するコマンドは以下の通りです。
コマンド | 詳細 |
---|---|
Set-OrganizationConfig | Exchange組織のさまざまな設定を構成します。 |
以下のコマンドオプションを使用します。
オプション | 値の型 | 詳細 |
---|---|---|
MobileAppEducationEnabled | Boolean | $true:モバイルアプリを利用していないユーザにリマインダーを表示します。 $false:モバイルアプリを利用していないユーザでもリマインダーは非表示です。 |
コピペするだけの答えが必要な方用
#環境に合わせて修正してください。 $UserName = "管理者アカウント名" $Passwd = "管理者パスワード" $CvtPass = ConvertTo-SecureString $Passwd -AsPlainText -Force #Exchange Onlineへの接続 $UserCredential = New-Object System.Management.Automation.PSCredential($UserName,$CvtPass) Connect-ExchangeOnline -Credential $UserCredential Set-OrganizationConfig -MobileAppEducationEnabled $false
Set-OrganaizationConfigを使ったほかの設定も別記事で公開しております。合わせて設定を検討されると良いかと思います。
PC版のOutlookアプリでこの通知を非表示にする設定は、Microsoft365管理センターにもExchange Online管理センターにも得意のPowershellでも設定ができません。実はMicrosoftに申請することでこの表示を恒久的に非表示とすることが可能になっています。
※上記リンクはMicrosoft Formsが起動します。「このフォームは安全でない可能性があります」と表示されますが、Microsoftさんが提供しているフォームですのでご安心ください。反映までに2日程度かかる場合があるそうです。
まとめ
メーカーが提供してくれる通知は利用者に見せたくない場合もあります。なぜかPC版は設定するところがないという謎の事態になっていますが、申請をしたら非表示にしてくれるということですので必要に応じてご対応いただければと思います。本記事が皆様の初期設定、運用管理の一助となりましたら幸いです。